資産曲線がすべて

典型的な損大利小トレーダーは、迅速な損切りが出来ず、日々膨らみ続けるマイナスに耐えきれなくなって初めて損切りに踏み切る決心をするものです。しかし多くの場合、今後の展望も見えないまま含み損銘柄を保有し続けるのは自殺行為であると少なくとも頭では分かっているもので、損切りを躊躇わせるのは単純に心理の問題です。

当然ながら、そのままでいればいつかはマイナスがプラスになって、トレードを無事利食いで終えられる可能性はあります。そして、その可能性が0.1%でもある以上それに掛けてみたいという気持ちは、痛いほど理解できます。しかし、こうしたトレーダーにアドバイスするなら、今後思った通りに動いてくれる可能性が極めて小さいのであれば、より有望な銘柄に乗り換えた方がよいのでは?というものになります。

そもそもトレーダーは何のためにトレードをするのでしょうか? トレードで稼ぎたい(資産を増大させたい)というものが根本にあるはずでしょう。であれば、都度そのための最善手を打ち続けることが最重要ということになります。マイナスが膨らむ一方であるような銘柄に拘るくらいなら、それよりも有望な銘柄は山ほどあるでしょうから、さっさと損切りして乗り換えるべきでしょう。

勝率を高めたいとか、目先の勝敗に拘りたいといった気持ちを全否定するものではありません。しかし、稼ぐこと(資産増大)が最終目的である以上、勝率や目先の勝敗といったものは、遥かに低次の目的であることは認識されるべきでしょう。また、本来あるべき優先順位が真の意味で理解できた暁には、そうした低次の目的に拘る気持ちは一気に薄れていくことでしょう。

複数の証券会社のみならず、銀行、カード会社等々、あらゆる金融機関にある各人の金融資産をひと目で見られるアグリゲーションサービスというものがあります。具体的には、マネーフォワードやマネーツリー等が有名で、証券特化型であれば株iew (カビュウ)が多くのユーザーを集めているわけですが、多くの証券会社を使っているトレーダーであれば、これらを利用することを推奨したいと思います。と言うのも、資産総額の推移(資産曲線)がひと目で分かるようにするためには、アグリゲーションサービスほど便利なものはないからです。

言うまでもないことですが、損切りをしても含み損が確定損に変わるだけで、資産総額が減ることはありません。もっと正確に言えば、確定損となった瞬間、それなりに大きな損切りであったなら多額の税金が戻ってきてむしろ資産が増えることにもなるのです。

含み損を確定損に変えたところで実質的な資産が減ることは決してない。このことさえ理解できれば、精神的ストレスを抱えつつ含み損を膨らまし続けるような愚を犯すことはなくなることでしょう。また逆に、含み損を膨らませるような銘柄を素早く切る習慣が定着したなら、自ずと資産は増えていくことになるのです。

損小利大のためには、決して際限のない含み損増大に目を瞑ってしまうべきではありません。とにかく資産曲線を右肩上がりにしていくこと。これに集中しさえすればよいのです。

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資産曲線がすべて” に対して2件のコメントがあります。

  1. さびどめ より:

    —都度そのため(資産増大のため)の最善手を打ち続けることが最重要—
    —勝率や目先の勝敗といったものは、遥かに低次の目的—
    —含み損を確定損に変えたところで実質的な資産が減ることは決してない—

    至言と思います。
    自分がなんとなく感じていた事を言語化して頂いたと思いました。
    背中を押してくださったように感じます。
    御新著、本日届きました。
    ありがとうございます。新たな気持ちで拝読致します。

    1. 荻窪禅 より:

      貴重なコメントをありがとうございます。また新刊も早速にお読みいただけるとのこと、本当にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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