“握力”強化のためのシステムトレード

もともと商品先物を盛んにトレードしていたこともあって、今でも様々な商品先物の値動きを常に注視しています。その中でも最重点監視対象となっているのが、世界景気における「炭鉱のカナリア」とされ、Dr. Copperとも称される銅です。

下図は、自作システム上で鈍感なボラティリティブレイクアウトのストラテジーを適用させた、直近15ヶ月間の銅先物のチャート(ドルベース)になります。(上段は14日間のATRPです。)銅は3月8日に下げトレンド入りし、3月22日に大底を付けます。ボラティリティ(ATRP)で見ると、同じく3月22日に最高潮に達した後は緩やかに低下していき、5月18日には上方向にボラティリティブレイクアウト(上げトレンド転換)します。その後はご覧の通り、二度ほど下方向にボラティリティブレイクアウトしますが、何れも翌営業日には再トレンド転換となりダマシであったと判明することになって現在に至ります。そして、これを見る度、株についても、コロナ禍で実体経済がどんなに悪化しようとも安易にショートには走れないという気持ちにさせられたものです。

さて、下図は試みに、銅で用いているストラテジーと全く同じものをジャスダック平均に適用させたものです。コロナショックの暴落中に一度ダマシが出ますが、3月25日に上げトレンド転換した後は、(時期は全く違いますが)銅と全く同じく二度のダマシは出たものの、基本的には上げトレンドを維持し続けてきたことが分かります。

更に、銅で用いているストラテジーを日経225にも適用させてみます。すると、コロナショックの暴落中だけでなくコロナショック後も全くダマシが出ないという結果となりました。これを見れば、もともと銅のために作成したストラテジーながら、日経225用のストラテジーとしても十分に使えそうに思われるほどです。

鋭い方はすぐ気づいたことでしょうが、この自作システムでは、陰線と陽線の区別を敢えてなくしています。すなわち、上げトレンド継続中のローソク足は全て青に、また下げトレンド継続中のそれは全てピンクにしているのです。これには、途中の上げ下げに一々感情を揺さぶられないようにしつつしっかり現状のトレンド判断が出来るという大きなメリットがあるからです。

新刊の28ページでは、「スイングトレーダーが長期投資家になる時」という見出しを付けたわけでが、たとえば鈍感なストラテジーに基づいて売買する場合は、それがトレンド転換を示すまでは必ずホールドし続けることになります。つまり、“握力”強化のためにもシステムトレードは大いに有効であり、上図を見ていただければ、その意味するところが視覚的に容易に理解いただけるかと思います。

“握力”強化のためのシステムトレード” に対して2件のコメントがあります。

  1. 曽田篤志 より:

    2冊拝読しました。テクニカルの側面だけでなく心理面について具体的に説明されている点と資金管理の大切さが大変参考になりました。ファンダメンタルでもテクニカルでも実践に使えるかどうかは、ひとえにトレーダーの心理なんですね。
    3冊目の刊行を期待しています。

    1. 荻窪禅 より:

      二冊ともお読みいただき、ありがとうございます。二冊書いて、伝えたいことは一通り伝えられたという思いがあり、更に執筆したいという意欲は現状ありません。しかし、このブログでは、折に触れて二冊の補足をしていくつもりですので、引き続きご愛読いただければ幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA