Rょーへーさん最新刊『超実践! 勝ち続けるための逆張りデイトレード』を読んで

先週、著者仲間であるRょーへーさんの新刊が発売となり、早速楽しく読了させてもらいました。読んで感じたこと・考えたことをここに記しておきます。

まず、本書では「待つこと」の重要性が強調されています。すなわち、「チャンスの時だけトレードする」というヒット&アウェイ戦略です。実際、経験の浅い者ほど待つことが非常に苦手で、どうしても前のめりになりがちなものです。結果、経験を積んでいる者にとってはチャンスとはとても思えないところにも飛び込んでしまい、しかも損切りが遅れるのも普通ですからボコボコにされて終わるのがオチです。

そこで、Rょーへーさんが提唱する「ズレ手法」を理解し実践していくならば、自ずと「待つ」ことが当たり前になっていくことでしょう。その「ズレ手法」ですが、簡潔に説明すれば、(甘い指値をすることで下方向に貫かれてしまうような)自らの下手さを逆手に取って、(下手な自分が想定するよりも)ずっと下に買い指値を入れておくというものです。これにより、トレードの頻度は自ずと減りますが、安易に入って火傷をするリスクも軽減することになります。そうして経験を積み重ねていけば、生き残りの確率は確実に高めることが出来るでしょう。

個人的に本書の白眉は第5章(章タイトル:暴落パニック相場で大勝ちを狙おう)だと考えますが、「普段はコツコツトレードに徹しつつ、(待ちに待った)年に数度しかない大チャンスの時だけは大ロットでトレードする」という戦法は非常に理に適っているものであると思います。

また、第5章には「デイトレは究極の心理戦」という言葉が出てきますが、これはデイトレーダーは勿論のこと、スイングでも比較的短い時間軸でトレードする人なら、ある程度の経験を積んだ後には共感せざるを得ないことでしょう。

換言すれば、時間軸が短くなればなるほど(ファンダなど)トレード対象そのものよりも、相場参加者の心理の重要性が遥かに大きくなるということです。また、そうした心理を読むための手立てが、板であり、歩み値であり、チャートであり、あるいは指数(全体相場や地合)であるわけですが、それらは単独ではあまり意味を成しません。それら全てを勘案した上で相場参加者の心理を読み、適切なアクションを取ることが求められます。

要するに、板読みだけでも、チャート読みだけでも、地合読みだけでも十分とは言えず、最終的に勝敗を分けるのは「総合力」ということになります。そして、そんな総合力を身に着けることは一朝一夕ではとても不可能であるのは言うまでもないでしょう。

このように、現実は決して甘くはなく、楽な道も近道も存在しませんが、真剣に勝ち続けるデイトレーダーになりたいと望むのであれば、この本は非常によい指針を与えてくれることは間違いありません。Rょーへーさん自身、着実に勝てるようになる迄には相当な時間とお金を要したわけで、その中で苦労に苦労を重ねつつ身に付けてきたノウハウは全て包み隠さず公開されていますので、経験の少ないデイトレーダーにとっては何よりも頼れる教科書となることでしょう。

ただし、単なる概念にとどまらない実践編のデイトレ本であるだけに、正直なところ、本書は経験が少ないとなかなか理解し難い部分も多いものと思われます。しかし、どんな分野でもそうであるように、最初はどんなに難し過ぎると感じるようなものであれ、経験を重ねつつ都度読み返すことによって段々真意が把握できるようになっていくのは珍しいことではありません。初心者や経験の浅い読者は、特にその点に注意して読み進めていかれたらよいと思います。

なお、本書を推薦したい読者像としては、決してデイトレーダーに限りません。スイングトレーダーや長期投資家にとっても大いに参考になる部分があります。と言うのも、どのような時に出動するのかをはじめとして、今や株式市場においても大きな存在感を持つデイトレーダーの心理や考え方を知ることは、非常に重要だからです。まさにデイトレーダーが他の市場参加者全ての心理を読んでトレードするように、非デイトレーダーもそのようにすることで、より鋭い売買が出来るようになるはずです。

特に暴落時、とりわけ米国市場が大暴落した翌朝については、基本的に大変苦い思いで朝を迎える全ての買い玉持ち越しトレーダーをよそに手ぐすね引いて寄り付きを迎えるデイトレーダーも大変多くいること、また彼らがどのような行動を取るかを知っておいて、決して損はないでしょう。

さて、これまで見てきた通り、この本のテーマが「デイトレードで勝ち(生き残り)続けるための実践方法」であるのは明らかです。しかし、もう一つ重要な裏テーマがあるように感じられました。それはズバリ、「新しい時代のライフスタイル」です。

Rょーへーさん自身も度々言及しているホリエモンの言葉に、「(敢えて極めて困難な100点満点をめざすようなことはせず)80点取れるものをいくつももっている人が強い」というものがあります。実際問題、他のあらゆる分野と同様に、デイトレーダーとして100点を取ることは至難の業でしょう。しかし、たとえ一日あたり1~2万円だとしても、十数年にわたってデイトレだけでそれだけの成果を上げ続けられるなら、志望者の9割が退場に追い込まれるとされる厳しいデイトレの世界にあって80点以上であることは確実です。そして、80点であれば、本書をキッカケとして不断の努力で経験を積み重ねることによって達成できる人もきっと出てくるでしょう。

また、Rょーへーさんは、基本的に一日の中で株の動きが最も活発になる寄り付き後の30分程度に集中してトレードし、それ以降は相場から離れてしまうような日も結構あります。当然寄り前の準備の時間もありますから純粋に30分というわけではありません。しかし、実際にトレードに割くのが相当な短時間であることは間違いなく、時間効率という意味では非常に高いものがあります。要は、それをするに最も相応しい時間帯に集中して取り組むというメリハリをつけつつ、15時までには全ての仕事を終わらせ、あとは何をするのも自由というライフスタイルを基本とするのが、Rょーへーさんなのです。

専業・兼業を問わず、もしトレーダーとして成功することさえ出来れば、こうしたお金と時間の両面で余裕ある生活が可能になるのは事実です。そして、そうした生活を望む全ての人にとって、本書は大いによい刺激となることでしょう。

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